子どもの時は色々な質問をします。人は質問しながら成長してゆきます。質問によって、好奇心を満足させるのです。
素朴な疑問のなかには、答えるのが難しいものもあります。なぜ空は青いの?という質問はその一つかもしれません。

空が青いのは太陽と大気による

青い空が見えるのは、いつですか?それは、太陽が出ている時です。
ですからその原因の一つは太陽にあります。

でも、月や宇宙ステーションでは昼間でも暗い空が見えます。なぜでしょうか?
地球には有って月には無い物は何ですか。

月面の空が昼間も暗いのは、大気が無いから。

それは空気(大気)です。

太陽の光が宇宙空間から大気を通ってくるときに、光の一部が散らされてしまいます。この光が散らされることを散乱といいます。

太陽の光は色々な色が混ざったもの

ところで、虹やプリズム、CDなどを見ると、カラフルですね。これはどうしてでしょうか。

太陽の光は白く見えますが、それは様々な色の光が混ざったものです。
それらの光が分解されるので、カラフルに見えるのです。
青や紫の光は大気の分子に散乱されやすいので、空は青く見えます。

朝や夕方には、太陽の光は地表に向かって斜めにやってきます。
このとき、光は地球の大気をより長く通ることになります。
散乱されずに残った光には青が足りないので赤く見えます。これが朝焼けや夕焼けです。

朝の日光は地球の大気を長く通ってくる。

空気が青い光を散らすのに、遠くの景色が赤くないのはなぜ?

わたしたちが遠くの景色を見るとき、そこからの光も沢山の空気を通ってやってきます。
朝や夕方に、太陽の光が地球の大気をより長く通ってくるのに似ていますね。
では、遠くの景色も夕焼けのように赤み帯びているでしょうか。
いいえ。

遠くの景色が赤くないのはなぜ?

実は、空を青くしているのは数十km 以上上空にある大気の上層部分なのです。
ここでは気圧が低いので大気の分子同士の間隔が十分に空いています。なぜそれが大事かというと、光には波のような性質があるからです。

波には強め合ったり打ち消しあったりする性質があります。分子同士の間隔が十分でないと、光が入ってきた方向以外の向きの散乱光は打ち消しあってしまうそうです。

雲が青くないのはなぜ?

空に浮かんでいる雲は何色に見えますか。白です。これも光が散乱しているためです。

でも、雲や霧は青くは見えませんね。なぜでしょうか。
空を青くしている散乱と雲を白くしている散乱とは別物だからです。

空が青くて雲が白いのはなぜか。

雲は何でできていますか。
雲とは、氷や水の粒が上昇気流に支えられているものです。
水や氷の粒は大気の分子よりもはるかに大きく、光の波長と同じ程度の大きさがあります。

光の波長と同じくらいの大きさの粒子による散乱をミー散乱、光の波長よりもはるかに小さい粒子による散乱をレイリー散乱といいます。
ミー散乱ではどの色の光もだいたい同じように散乱されますが、レイリー散乱では波長が短い青や紫の光がずっと散乱されやすいです。

 半径起こる散乱散乱の波長による違い
雲の粒約1,000 nmミー散乱少ない
空気の分子約 0.2 nmレイリー散乱ある

レイリー散乱によって、空が青く見える

私たちが目で見ることのできる可視光の波長は約 380 ~ 780 nmです。
目は、光の波長の違いを色の違いとしてとらえます。

レイリー散乱では、散乱の強度は光の波長の4乗に反比例します。
赤い光のように波長が長いほど、散乱光の強さは弱くなります。つまり、散乱されにくいということです。
たとえば、波長が450 nmの青い光は波長が700 nmの赤い光よりも何倍散乱されやすいでしょうか。

より、青い光は赤い光よりも約6倍散乱されやすいです。
もっと波長が短い紫色の光の方が散乱されやすいですが、人間の目には青い光の方が見やすいようです。

まとめ

空が青いのは、太陽の光が地球の大気の上層部分で散乱されるからです。
青や紫色の光は大気の分子によって散乱されやすく、人間の目は青い光を感じやすいです。

散乱を引き起こす粒子の大きさによって、散乱のされ方は異なります。
雲や霧による散乱では色の違いが少ないので、それらは白く見えます。

クラッセでは一連の質問によって生徒が正しい結論を導き出せるように助けたり考えを刺激したりするよう心がけています。これには論理的な思考力を持てるように助ける効果があります。
さらに、生徒は気づけたことを喜ぶことができ、講師はそれをしっかりと褒めることで本物の自信をつけさせます。