私たちは、脳で記憶しています。どうしても覚えたいときは、「脳さん、どうか記憶して!」と願うような気持になるのではないでしょうか。

私たちは誰かに何かをどうしてもして欲しいとき、どのように頼みますか。

繰り返しお願いするのではないでしょうか。

同じように、記憶するためには繰り返し復習する必要があります。

では、どのように復習すればよいのでしょうか。

段階的間隔想起法

”graduated interval recall”(直訳すると、段階的間隔想起)という記憶法があります。
ポール・ピンズラー(Paul Pimsleur)というオハイオ州立大学の言語学者の論文”A MEMORY SCHEDULE”で言及されていました。

ある単語を何度か繰り返して覚えたとします。でもいくらか時間が経過するなら、記憶があやふやになっていきます。その頃(たとえば約60%の確率で思い出せるくらい)にまた思い出そうとして答え合わせをします。復習をすると、記憶が100%に戻ります。
そしてさらに時間が経過して記憶が薄れた頃にまた復習をします。そしてこれを繰り返すという記憶法です。

復習をするタイミングはどのように決めますか。初めて学んだ後はとても頻繁に復習をし、だんだんとその頻度を減らしていきます。
例えば、最初に学んだ後にあやふやになるまでの時間が5秒後だとすると、次に復習(2回目の復習)するのは52=5×5=25秒後、また次に復習をするのは53=5×5×5=125秒後と指数関数的に復習の間隔が長くなっていくと例示されていました。

復習は2つの動作

復習する際に2つの動作が含まれていたのにお気づきでしょうか。1つ目は、思い出そうとすることです。ですから、学んだことをまた見返せばよいというものではありません。再びインプットすればよいということではないのです。アウトプットをすることが前提になっています。

2つ目は、答え合わせをするということです。たとえ「これは思い出せる」と自信を持っていたとしても、間違うことがあるからです。

少なくとも復習をした直後は100%の正確さで答えられるようにする必要があるのです。

苦手は頻繁に復習する

単語にはいろいろな長さのものがあります。短くて比較的覚えやすい単語もあれば、長くて覚えにくい単語もあります。ですから、復習するためのスケジュールはどれも同じにするという考えが、その論文では強い言葉で退けられていました。

これをどのように私たちの学習に当てはめられるでしょうか。

得意な科目や単元、興味があって覚えやすいものに関しては、復習をする時間の間隔はある程度長くとってもよいでしょう。

一方、苦手な科目や覚えにくいものの復習はより頻繁にする必要があるといえます。

例えば、以下のスケジュールで復習できるかもしれません。

  • 得意な科目・・・1時間後、2日後、1週間後、1カ月後。
  • 得意でも不得意でもない科目・・・1時間後、1日後、3日後、1週間後、1カ月後。
  • 苦手な科目・・・10分後、1時間後、1日後、2日後、4日後、1週間後、2週間後、1カ月後。

助けてもらう

こうなると管理が大変だと思われるかもしれません。コンピューターのソフトやアプリのなかには、最適なタイミングで復習できるよう工夫されているものがありますので活用してみましょう。

クラッセでは生徒に常に質問し、考えさせます。ですから、生徒が重要事項を忘れていたり理解していない分野があったりするなら、講師はすぐそれに気づき、対応できます。生徒個人に寄り添い、一人ひとりに合わせて教えます。

まとめ

まだいくらか覚えているうちに、時間をおいて何度か復習をしましょう。

復習をするときはアウトプットし、答え合わせをします。

初めて学んだ後や、覚えにくく感じるものはより頻繁に復習をすることができます。

アプリや先生の助けを借りて、効率的に学習しましょう。

 

 

参照論文:Paul Pimsleur. 1967. A MEMORY SCHEDULE. Modern Language Journal, Vol. 51, No. 2 February 1967.