ほとんどの場合、私たちは正解したいという気持ちで問題を解いています。
あなたは教科書や問題集の問題を解いたらどうしますか?
きっと答え合わせをするはずです。もし解答が手元にあれば、問題の内容を覚えているうちに解説を読むことができます。授業で答え合わせをするのであれば、先生の分かりやすい解説を聞いたり、あなたの思考をガイドして正解にたどり着けるよう助けてもらえたりします。
間違えたら喜ぼう
あなたは間違ったり解けなかったりしたとき、どう思いますか?
ふつうは嬉しくはないでしょう。
間違うことって、イヤですよね。
でも、その間違った問題こそがあなたにとっての宝の山だと言えます。

なぜでしょうか?
そもそも、あなたが勉強をする目的は何ですか?
当面の目標はテストで良い点数をとることでしょう。そのためには、出題される範囲に通じている必要があります。
もし理解が不十分だったり知識が欠けていたりすれば、それを補うべきではないでしょうか。
本番前に、苦手を効果的に克服する必要があります。
そのためには、間違えた問題が欠かせません。
あなたがもし、宝のありかを印した地図を受け取ったらどうしますか?
地図が手元にあるだけでは満足せず、きっとそれを探しに行くのではないでしょうか。
それと同じように、自力で正解できるようになるまで解き直すことにはメリットがあります。
問題集のバツ印は宝のありか、解き直しをすることは宝を掘り当てることのようです。
「耐震補強工事」をしない勉強はもったいない
各地の学校では、強い地震に備えるために耐震補強工事が行われています。あなたの学校ではどうですか。
その工事がなされる前に、耐震診断という調査をします。建物の弱い部分を見極めるためです。
問題を解いて答え合わせをするというのは、耐震診断をしたことに似ています。
どちらも時間や労力を必要とします。
どこが強くて、どこが弱いかが分かります。
でも、それで終わりにしてしまったらどうでしょうか?
耐震診断だけをして耐震工事を怠るようなものです!
地震が来たときに、耐震性が不十分だと判断された建物は果たして持ちこたえるでしょうか?
最初に問題を解いて答え合わせをするために費やした時間と労力の多くが無駄になってしまうかもしれません。
それって、もったいないことだと思いませんか。

耐震補強工事を怠ることに似ています。
間違った問題の解き直しをしよう
たとえ先生の分かりやすい解説を聞いて「わかった!」と思っても、後で実際に一人で解こうと思ったら出来なかった、ということはよくあります。
解き直しをして復習しましょう!
一つの方法として、このように印をつけることができます。
- 正解したら「〇」と書き、間違ったら「/」と書き込みます。
- 時間を置いて解きなおす問題は「/」だけです。正解できたらその上に「〇」と書き込みます。また間違えたらもう一本斜線「\」を足して「✕」となるようにします。
- さらに時間を置いて解きなおす問題は「✕」だけです。・・・
こうすれば、あなたの苦手な問題はどんどん減っていくでしょう。
解答例の丸写しは勉強のうち?
ここで注意して頂きたいことがあります。
問題のページ(の隠せない部分)に解答例を丸写ししないでください。答えを見ながら解き直しをするのは意味がありません。
自分がどこで間違えたかが分かるなら、解答・解説のページにマーカーを引き、教訓をメモしましょう。
間違った箇所が分からないなら先生に聞きましょう。
数学のような考える科目は特に、解答例を丸写しすることは効率的ではありません。
理解が追いついていなくても書き写すことができてしまうからです。その場合は、勉強ではなく作業をしているに過ぎません。
むしろ解答解説のページを閉じて、もう一度解いてみることをお勧めします。ただし、解けても正解としては扱わず、○印を付けることはできません。解説を読んだ直後だからです。
あなたは、解いたことがある問題がテストで出題されたら全問正解できますか?
ぜひ「ハイ!」と言える状態でテストに臨んでください。そうすれば、時間とエネルギーを十分に活用できたことになります。
まとめ
自分の苦手な弱点に専念して勉強をすれば、とても効率良く成績を上げることができます。
ですから、間違った問題は宝の山だと言えます。
正しく解けない問題があったら、まずは解説を理解するようにします。どのポイントで解けなかったのかを見極め(てもらい)、そこをハイライトしましょう。メモしましょう。
そしてぜひ、復習をしましょう。解き直しをしましょう!完璧になるまでです。
